哺育器の中の大人[精神分析講義]
今週のお題「人生に影響を与えた1冊」
私の人生に最も大きな影響を与えた一冊を選ぶとしたら、
哺育器の中の大人[精神分析講義]
ですね。精神分析に興味を持った伊丹十三氏が、ジークムント・フロイトの
精神分析を紐解くことによって、「すべては幻想である」と言い放った
岸田秀氏にインタビューするという企画です。
私は、この本によって、自分の中に意識と無意識があり、私の苦しみが
無意識の欲望を抑圧していることによって生じていることを知ったのです。
冷静になって考えてみると、私が抑圧していた欲望は、大なり小なり
誰にでもあるもので、声に出していう必要こそないものの、それを持つことを
恥じることはなかったのです。
自分の中にそのような欲望があることを認め、そのうえでその欲望を
人に迷惑をかけない方法で満たすことを考えればよいわけです。
皆さんも、是非、お手に取られることをオススメします。
「BOOK」データベースよると、その内容は、
「子育てとは何か?」「人を愛するとは?」「何のために人は生きるのか?」
「男(女)らしさについて」…初歩的な、しかし避けられ ない問いは、
自我の構造や(無)意識の世界、幻想や知覚の仕組みなど根源的な問題に
つながっている。稀代の才人・伊丹十三と、「ものぐさ精神分析」で
知られる岸田秀が真っ直ぐな対話を通して、生きるために欠かせない
精神分析の基本を丁寧に分かりやすく解き明かす。
「BOOK著者紹介情報」よると著者略歴は、
伊丹/十三
1933‐97年。映画監督伊丹万作の長男として京都に生まれる。俳優として
活躍する一方で、本質的でありながら軽妙で洒脱なエッセイの書き手として
知られる。1984年、『お葬式』で映画監督デビュー
岸田/秀
1933年生まれ。早稲田大学文学部卒業。人間は本能の壊れた動物であり、
「幻想」や「物語」に従って行動しているに過ぎないとする「史的唯幻論」は
話題を呼んだ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)