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いい夢みてね

『いい夢見ろよ』は、古くは、『8時だよ全員集合』の最後で加藤茶さんが言っていた台詞。今では、柳沢慎吾さんが、コントの最後に言うフレーズです…たぶん幸せって『いい夢を見る』ような心理状態にあることではないでしょうか?あなたと私が、そうなれるような話題を探して行きたいと思います.

2014年9月の読書メーター

2014年9月の読書メーター 読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3912ページ ナイス数:1328ナイス

ソロモンの偽証 第I部 事件ソロモンの偽証 第I部 事件感想
年末年始の課題図書として購入した『ソロモンの偽証 事件』をようやく読み終えることができた。少年の死を切っ掛けに様々な悪意が表面化し、加害者と被害者の境界を打ち砕く。過剰な報道は、現実の世界でも起こり得るが、宮部さんは、それによって誰も救われないことを看破する。約740頁を割いて提示されたテーマは重く、面白いという評価は不謹慎だが、少なくとも『第Ⅰ部』を読み終えた限り、やはり類稀な作品だと思う。読者に伏せられた謎、読者には明かされているが登場人物に伏せられた謎が、まるで巨大な竜巻のようになって上昇してゆく。
読了日:9月27日 著者:宮部みゆき


シフォン・リボン・シフォンシフォン・リボン・シフォン感想
'14/7から『サクリファイス』を皮切りに、近藤さんの作品を読んできました。この本は、25冊目になるのですが、初めて近藤史恵さんの素顔に触れた感じがしました。この作品を読むと、今までの作品は、近藤さんが想いを型に嵌めようとしているかのようにすら感じるのです。物語りは、寂れた商店街に華やかなランジェリーショップが開くところから始まります。そしてそこに飾られた美しくてフィットする下着が、行き詰った人の心を開放してゆきます。まだ、読んでいない作品もありますが、一番を挙げろと言われたら、この作品を押したいです。
読了日:9月21日 著者:近藤史恵


ダークルーム (角川文庫)ダークルーム (角川文庫)感想
高級フレンチレストランに毎晩ひとりで来店する謎の美女… 自転車に乗る時は、いつもヘルメットをする彼女が長い髪をなびかせ車の前に飛び出した… 隣に引っ越してきた二人の魅力的な青年… つまらない絵を描き、絵に対してピント外れのことを言う男の子… 近藤さん初の短編集は、登場人物の挫折を描くことで、私達が抱く夢をまるで好きな異性への告白を断られるように打ち砕く。それは、現実を突きつけられたり、古傷に塩を擦り込まれるように沁みる。私達は、登場人物の行方から、自分の物語りを紡ぐための手がかりを手繰り寄せるのだ。
読了日:9月20日 著者:近藤史恵


三つの名を持つ犬 (徳間文庫)三つの名を持つ犬 (徳間文庫)感想
モデルの仕事に陰りが見えていた草間都は、愛犬エルとの暮らしをブログに綴ることで新たな仕事を得ていたが、ある夜エルを死なせてしまう。エルそっくりの犬をホームレスが飼っているという情報を得た都は、計画する…物語りの始まり、私は「そんなことあり得ないだろうリアリティがないなあ」と心の中で呟く。しかし私の眼は、意識とは裏腹に、まるで走るように次の活字を追うのであった。近藤史恵さんは、いつも想像を超える展開を繰り出し、期待を裏切り続ける。自虐的になった私は、そんな仕打ちを受けたくて次の作品に手を伸ばしてしまうのだ。
読了日:9月18日 著者:近藤史恵


薔薇を拒む (講談社文庫)薔薇を拒む (講談社文庫)感想
施設で育った博人は、大学進学の援助を条件に、山奥の洋館に住み込みで働き始めるが、雇われたのは、博人だけではなく似た様な境遇の薫も一緒であった。二人は、奇妙な生活を受入れ謎に触れないようにしていたのだが、令嬢である小夜への想いは交錯する。ある日、洋館を仕切る人物の死体が発見され、今まで隠されていた秘密が明るみになり、さらなる悲劇が幕を開ける。少女漫画のような設定で始まった物語は、最終行で、テレビドラマのような結末を迎える。私は、近藤史恵さんの思惑の中で、小夜が博人と薫の違いに気付いていたのではないかと思う。
読了日:9月16日 著者:近藤史恵


モップの精と二匹のアルマジロ (実業之日本社文庫)モップの精と二匹のアルマジロ (実業之日本社文庫)感想
キリコシリーズ四冊目にして初めての長編。近藤さんとしては、長めの300頁を得意の一人称〔ぼく(大介)の視点〕で描く。清掃作業員として働くキリコは、ある日、見知らぬ女性から「夫の浮気を調べてほしい」と頼まれるが思いがけない事故が発生する。最後に、大介は心の中で呟く「どっちにしたって、だれかと一緒に暮らすことなんて、ある意味ギャンブルのようなものだ」と。私は思う、だからこそ、その刹那、私達は誰かと寄り添って生きてゆくことで幸せになるのだと、ある人は二匹のハリネズミの様に、またある人は二匹のアルマジロの様に…
読了日:9月14日 著者:近藤史恵


モップの魔女は呪文を知ってる (実業之日本社文庫)モップの魔女は呪文を知ってる (実業之日本社文庫)感想
清掃員のキリコが、日常の謎をクリーンにするシリーズの第3弾!「奈津は、ひとり暮らしに憧れ両親の反対を押し切り東京に出てきたはずだったが、その生活は、何もかもが想像と違ってた。そんな時、出会ったのは、ペットショップのガラスにもたれるようにして眠る子猫だった。奈津は、バイトを掛持ちして子猫を手に入れ、プリンと名付け可愛がっていたが、ある日、学校から帰ると、プリンは、良く似た他の猫にすり替えられていた」プリンに何が起こったのか?2年前に初めて飼った猫を亡くした私は、この『愛しの王女様』に引き込まれるのであった。
読了日:9月12日 著者:近藤史恵


凍える島 (創元推理文庫)凍える島 (創元推理文庫)感想
近藤史恵さんが綴る物語りは、いつも私の期待を裏切る展開だ。その中でも『凍える島』は、極めつけだった。金のためでも、憎悪のためでも、保身のためでもない殺人事件と、私の理解できる領域を超えた、打算のためでも、欲のためでもない男女の関係があった。だから、識者に否定されるのを恐れずにに言えば、ミステリーでも、サスペンスでもない純文学なのではないかと思った。近藤史恵さんは、読者ではなく、自分自身に問いを突きつけているのではないかと感じた。読者を翻弄したり、蹂躙したりするためではなく、自分自身の考えをまとめるために…
読了日:9月9日 著者:近藤史恵


あなたに贈るキス (ミステリーYA!)あなたに贈るキス (ミステリーYA!)感想
2013年に発見された、唇を合わせると感染し数週間で死に至る病。そのキャリアを判定する検査法は、2028年になっても実用化されていなかった。ある日、全寮制の学園で女生徒が亡くなった。彼女は、美詩が「自分を受け入れてくれる場所などどこにもない」と思っていた時に、柔らかい笑顔をくれた人だった。始めは少女漫画の様に、近未来の全寮制の学園を舞台に繰広げられる物語は、頁が残り少なくなる頃に近藤史恵さんらしい独特の香りが漂い、読者にも少女のような硬い殻を脱ぎ捨て、大人の女性として翅を広げることを促しているようだった。
読了日:9月6日 著者:近藤史恵


さいごの毛布 (単行本)さいごの毛布 (単行本)感想
『賢者はベンチで思索する』『ふたつめの月』を読み、心地よい余韻に包まれていた私は、犬繋がりで『さいごの毛布』を読み始めた。老犬ホームを舞台に繰り広げられる物語は、嫌でも私が初めて飼った猫、Dinahが星になった2012年9月を思い出させる。「仕事に就けないでいた智美は、友人の勧めで老犬ホームに勤めることになった。働きだした初日、門の前に捨てられていたパピヨンを飼い主に返しに行った時、智美は、その身勝手さに憤りを覚え、自分で飼うと主張する。こうして智美の犬たちとの生活が始まるのであった」これも心暖まる話。
読了日:9月4日 著者:近藤史恵


ふたつめの月 (文春文庫)ふたつめの月 (文春文庫)感想
近藤史恵さんは、優しい、そして、ちょっと意地悪だ。読者は、筋を辿りながら、久里子に、弓田に、赤坂に、こうなって欲しい、こうあって欲しいと願う。その願いは、裏切られることが多い、そう、より良い方に、または、より悪い方に、でもそこが、この物語りの魅力なのだ。ミステリーには、どんでん返しがつきものだ。その先に、より大きな悪が控えていることが多い、しかし、前作『賢者はベンチで思索する』と、この『ふたつめの月』は、謎の真相が、より穏やかという稀有な作品たちだ。読者は、最後に、ホッと胸をなでおろし、余韻に包まれる。
読了日:9月3日 著者:近藤史恵


タルト・タタンの夢 (創元推理文庫)タルト・タタンの夢 (創元推理文庫)感想
高築智行は、小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルでギャルソンとして働きだして2か月。そんな時、客たちが巻き込まれる事件や不可解な出来事が起こる。シェフの三舟は、フランス料理の腕と知識を駆使することで、近藤史恵さんの別シリーズ「整体師 合田力」の様に、あざやかに謎を解いて行く。人の気持ちというものは、行き過ぎれば他人を傷つけたりすることもあるし、上手く伝わらなければ、失望に繋がり良好な関係を壊すこともある。そのようなトラブルを解消するためには、ほんのちょっと相手の立場になって考えることが必要だ。
読了日:9月1日 著者:近藤史恵

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